Phase3 2003-2004
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講 演 後 記
日時:平成16年5月22日(土)19:00〜
■講師 : “夢”子供たちとともに」   劇団「夢」サーカス 代表 彩華千鶴氏
Power30’s Third第9回例会は、神戸を拠点として活動されている劇団「夢」サーカス・代表の彩華千鶴氏に講演をしていただきました。今回は分科会長・楊川悦子氏担当の例会で、彩華氏とは私は初対面だったのですが、とっても笑顔が素敵な方で、部屋に入られただけでまわりがぱっと明るくなるような感じがしました。約1時間半ほどの講演でしたが、本当に素晴らしいお話を聞かせていただけました。スタッフや常連メンバーからは「Power30’sで初めて泣いた」「こんなことを言ってもいいかどうかわからないけど・・いままでのPower30’sで一番感動した」との声が寄せられるほどでした。

最初はまず、自己紹介がてら、彩華氏の今に至る経緯をお話していただきました。小さいころから踊ったり歌ったりすることが好きで、音大から劇団四季に入団されたそうです。一時四季を辞められて、踊りや歌から遠ざかっていたものの、いろんな出会いやご縁からまたこの業界に戻られたころに、浮島智子氏と出会われたそうです。浮島氏は香港からニューヨークのバレエ団でプリマをされてたそうですが、阪神大震災の映像を見て、いてもたってもいられなくなって「心の復興」のために単身神戸に乗り込まれた方です。そこで彩華氏といっしょにこの劇団「夢」サーカスを立ち上げるにいたったそうです。

劇団を立ち上げると言っても簡単なことではなく、チケットを協賛企業に買ってもらい、そのチケットを施設の子供や遺児たちに渡して見に来てもらうことから始められたようです。彩華氏は劇団で、劇団員たちの歌唱指導にあたられているそうですが、月謝はすべて無料とし、施設の子供たちを受け入れる体制を作り、企業等のバックアップを得て運営されているそうです。普通の子供たちと施設の子供たちを同等に扱うために、親をお稽古場にいれずに、子供たち同士のコミュニケーションを大切し、その結果子供たち同士がおたがいいろんなことを学んでいるそうです。今はやりのタレント養成学校とは完全に一線を画していて、親から言われてきたというような子供はとらず、自分から進んでやりたい子供のみを劇団に入れるようにしているそうです。
続いて、この劇団の旗揚げ公演となった「シンデレラ」のプレイベントから合宿にいたるまでの、メイキングビデオをみせていただきました。非常に厳しい4泊5日の阿南での合宿の様子、プレイベントでの様子など、時折解説を交えながらビデオを見ていきました。舞台の音響と照明以外はすべてボランティアの方がされているそうで、その分一体感や達成感は相当なもののようです。

劇団は現在7年目を迎え、今では兵庫県の制度を利用し、神戸ならではの場を生かして、学校や老人ホームなどの数々の舞台を上演されているそうです。一方で参加者からは、神戸だからよかったのではという声もあがりました。これがもし大阪であれば、目に見えない「心」の部分や、商売に直接結びつかないものにはお金を出さないところが多いので、きっとうまくお金が集まらなかっただろうなという気がします。それが大阪の悲しいところでもありますが。劇団「夢」サーカスは特に定まった場所を持つわけではないので、稽古場も神戸周辺のいろんな企業の会議室等をご好意によって借りているそうです。そうすると子供たちもそれを理解していて、どういう状況で、どういう支援を受けて、人の気持ちに支えてもらっていることをわかって稽古にはげまれているそうです。一方それを見守る劇団の大人たちは、子供たちにチャンスを作ってあげること、そして自分達も学び、ともに育つことを常に心がけてらっしゃるようです。たとえ子供であれ、素人であっても決して妥協を許さず真剣にやるので、達成感をみんなが感じ、公演が終わるたびに大人も子供も全員で大泣きするそうです。

劇団を立ち上げた浮島氏は、この参院選で立候補され、今は選挙活動に奔走されているそうです。世の中にこのような活動を理解してもらい、文化・芸術の振興に一役買いたい、心が豊かにならないと生活は向上しない、との思いのもと、立候補を決意されたそうです。ぜひ良い結果が出るよう、応援したいと思います。

講演の最後はなんと、彩華氏がCDをバックに「シンデレラ」のテーマ曲である「幸せは終わらない」を生で唄ってくださるおまけつきでした。素晴らしい歌声にみんなすっかり魅了されました。

彩華氏は、決して説教じみたことをおっしゃるのではなく、淡々と笑顔で語られるのですが、参加者一同、「教育とは」「文化・芸術とは」「ボランティアとは」というメッセージを深く受け止めていました。子供たちにまつわる数々のエピソードを聞き、みんなで目をウルウルさせながら、でも講演が終わったときには「今の自分にでもすぐにできることは、いったいなんだろうか」と自分自身でみんなが問いかけていました。このようなお話は、ぜひ一人でも多くの方に聞いていただきたいと切に思うほど、本当に素晴らしい講演でした。
劇団「夢」サーカスのHPです。 http://hompage2nifty.com/gekidanyumesa-kasu/

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