第7回講演会・懇親会―平成14年2月20日(水)―
今回のPower30'sの例会は、民間のシンクタンク潟_ン計画研究所の、取締役であり研究主任である宮尾展子氏に講演をしていただきました。
決算期末前の2月ということで、会員のみなさんもお忙しかったのか、会員5名のみのご参加でしたが、講演後の懇親会も講師を交えての和やかなものとなり、いつもの例会より随分アットホームな雰囲気に終始することができました。

講演前の打ち合わせの時点で、会員のみなさんがどのようなことに興味がありそうかという話をしていた関係で、講演の題名にある「南船場・堀江」に限らず、広い範囲のお話をしていただくことができました。まず最初に「シンクタンク」というものの性質・分類と、それぞれのメリット・デメリットからお話していただけたので、私達もよく理解できました。宮尾氏の属していらっしゃる潟_ン計画研究所は、地域密着型の独立系シンクタンクであり、強みが「府・市等、クライアント内の意思決定メカニズムに詳しいこと」というのがとても納得できました。
どんな仕事でも同じだとは思いますが、1つのプロジェクトを実現させるためには、誰に、どのようなルートで、どのような説明をすればいいのかを把握しているというのは、かなり強力な強みであると感じます。

さらに、宮尾氏が今まで携ってきた代表的プロジェクトについてもご説明していただけました。
Power30'sで8月〜11月に会場として使わせていただいていた、大阪産業創造館も宮尾氏が7〜8年間の期間をかけて関与・実現したプロジェクトのようです。使う側の私達はつい、使い勝手が悪いとか、融通が利かないとか、いろいろと文句を言っていましたが、プロジェクトの最大のポイントが、「安い交流施設の設立」と「財団法人への民間人材の登用」であったとお聞きして、そういう点では成果を上げているということがよくわかりました。
財団法人に民間人材が登用された初めてのケースということにも驚きましたが、確かに大阪産業創造館は盛況で、なかなか会議室の予約を取れないところを見ると、やはり事業としては成功している事例なんだと改めて実感できました。

また現在進行中の「デジタルシティ構想」も、身近な地域の事柄だけに、興味が湧きました。
心斎橋・南森町・新大阪の駅周辺が、大阪のIT産業の集積地であるようで、心斎橋というのが個人的にはちょっと意外でした。このようなプロジェクトは、新聞等に載るだけで、実際、本当に進行しているかどうかわからないよなと、常々思っていましたが、関西デジタル戦略会議をベースに、堀江・南船場地域に関西電力主導で100メガの域内LANを敷設し、地元の店がそれにコンテンツを載せていくという動きが、実際に始まったという話を聞き、このようなプロジェクトも実際に地域を巻き込んで動いているということもわかりました。

これらにからんで、日本全体の動きである「都市再生本部」のお話もしていただけました。
国土交通大臣がからんでいることが最大のポイントであるということ、この計画に地域・案件等の名前を載せてもらうことでとても大きな攻防があるということ、これからの大阪の要注目ポイントは「道路・港湾・御堂筋・ライフサイエンス・堺・尼崎」であることなど、日本の中での大阪(関西)地域の動きを聞くことができたのは貴重な体験でした。宮尾氏が使用されたレジュメに、このようなことが詳細に書かれており、講演出席者はよく理解できたと思いますが、参加できなかった方で、このレジュメを見たいと思われる方は、ぜひお申し出ください。

講演の最後には、宮尾氏自身が考えている今後について、「心がけていること」「必要だと思うがまだできていないこと」について、簡単にご説明されました。行政や公益産業の仕組や意思決定プロセスはだいたい理解でき、手がけたプロジェクトも次々と成功を収めている今、次に宮尾氏がやりたいことは、「行政と住民とをつなげるオーガナイザー的役割」だそうです。これからも自分の足で情報を集め、徹底的に人の話を聞くというスタンスで、大阪・関西の活性化に大きく関与されていくことだと思います。私達もこれを機会に、大阪の動きを敏感にウオッチしながら、何か協力できることがあるかどうか、ちょっと考えていかなければと実感しました。