第10回講演会・懇親会(講師:桂あやめ氏)―平成14年5月17日(水)―
私が桂あやめ氏と初めてお会いしたのは、昨年末の南座での歌舞伎顔見世公演の時でした。
ある方が主催された歌舞伎を見る会に参加させていただき、その10名ほどのメンバーの中にあやめ氏がいらっしゃいました。
たまたま席も隣同士で、私達以外はみなさん京都で泊まられたので、最終電車で大阪まで帰ってきたのも私達だけでした。
なので初対面にもかかわらず、たくさんいろいろとお話をさせていただき、そのときにPower30'sの話をしたところ、講演をしてもいいとのお返事をいただけました。
その後の年明けの1月にも、松竹座での歌舞伎をごいっしょさせていただき、今をときめく市川新之助の舞台を見てきました。新之助の「外郎売り」という演目の、早口での口上は、落語の稽古にもよく使われるようで、それを見てみたいとおっしゃってました。
そのときにも、近くで開催されていた森村泰昌氏の個展に行ったり、お茶を飲んだりして、たくさんお話することができました。
そこで、懇親会のときにも話が出た、天王寺のハッテン坂の話を聞いて、天王寺の奥深さに大層驚いたものでした(ハッテン坂の詳細説明については割愛させていただきますが・・)。
そして、今回の会場の下見も兼ねて、講演の約3週間前に、会場の茶臼山舞台で定期的に開催されている、楽茶会という落語家さんたちがやっているお茶会に行ってきました。バリ島で買い集められた建水や蓋置を使われ、いわくつきの大西清右衛門の風炉と釜で、楽しいお茶と落語を一席という、おもしろいお茶会でした。そのときに、土曜の昼間にもかかわらず、天王寺界隈のただならぬ雰囲気を味わってきて、ちょっとびびってしまった私でしたが、それは懇親会の時に、あやめ氏及び天王寺愛好者数名に大いなる非難を浴びてしまいました。
あやめ氏は神戸の出身ですが、福原・新開地界隈のご出身なので、天王寺の下町風情はとても肌に合うそうです。
また、いろんな立場の人達が、相手に干渉することなく適度な距離感を持って暮らしている、「都会」であるということも強調されてました。
みなさんもあやめ氏については、テレビや新聞・雑誌のコラムでよく目にされることも多く、存在自体はご存知だったと思います。
島崎今日子氏というジャーナリストが書かれた「この国で女性であるということ」という本があり、数名の女性が紹介されているのですが、その本にもあやめ氏が紹介されています。
私はあやめ氏と出会って随分たってからその本を読み、あやめ氏の人となりがよくわかりました。
みなさんもぜひ一読をお薦めします。聞くところによると、その島崎氏は長い間、あやめ氏を応援し続けているようで、愛情あふれる記述となっています。
あやめ氏は知る人ぞ知る「蜘蛛フリーク」で、身につけるものから、何から何まで、蜘蛛の巣ずくしです。
蜘蛛の巣の、芸術的な美しさに魅せられたとのことで、かなりのグッズを収集されているようです。
でも、どんな蜘蛛でもいいというわけではなく、それなりにこだわりがあって、また蜘蛛学会のような学術的なものにも所属していたりで、もうすっかりあやめ氏=蜘蛛の図式が出来あがってしまいました。
どこかで蜘蛛グッズを発見したら、あやめ氏にプレゼントしようと思っています。
あやめ氏は、実は私達と同年代でありながら、女性では難しい世界に敢然と立ち向かい、自分のポジションを切り開いてこられてきて、そのパワーには、頭が下がります。
今まで嫌なこともたくさん言われてきたと思いますが、そんなときでも、こちらに何もない状態では言い返すこともできないからとやり過ごし、やっぱり人生楽しく生きんとなーと、明るく話してらっしゃいました。
私達も、いろんな場面で苦労の多い年代になってきていますが、敢然と明るく事態に立ち向かえるように、柔軟かつパワフルに生きていきましょう。